山口から佐波山を越えて防府への道程と山口と自転車の話

ポタリング

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今回は前回の防府巡りで入りきらなかった、道の話と山口での自転車の認識を書いてみたいと思います。

山口〜防府の道程

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防府市は、山口県の瀬戸内側の中央部に位置しています。
一級河川佐波川の河口に位置する都市で、県内最大の防府平野をもっているのが特徴です。

私個人的には、防府は馴染み深い土地。
幼い頃、ちょっと遠出しての買い物といえば防府でしたし、大人になってからも何かと用事の多い土地でした。

当時は勿論車での移動でしたし、「防府=ちょっと遠出」のイメージなので、自転車で行くような場所じゃ無いと思い込んでいました。

知り合いの人が防府まで自転車で行ったなんて話を聞いたら、「ばかじゃないの!?まぁでも、この人体力バカだしな、この人だから行けたんだろうな。」って思うくらいには遠いとこだと思ってたんですけどね。

実際山口市から防府市は距離にして17km程度。
それだけ聞くと全然近いじゃねぇかと思う(普通は思わない)んですが、山が…山が立ちふさがってるんですよねぇ…

佐波山という山を越えないと防府市へは入れません。これが坂嫌いの私にとっては不安要素でした。

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しかしながら、山口側から防府側へと登るのは足をつくことなく登り切ることが出来ました!
「わぁー私やれば出来る子!!」とテンション上がったんですけどね、実はこれは序の口だったというね。

山口側からの上りよりも、防府側からの上りのほうが斜度がきっついんですよ。
要するに地獄を見るのは帰りのほうだったという…

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山口側からの上りは、約4kmかけて80mのぼるかんじなんですが、防府側からは3kmかけて100m上るんですよ。

毎度毎度言ってますけど、クライマー気質の人からしたら「大したことねぇじゃねぇか」って思われるでしょうが、こちとら坂嫌いなんでね。その辺分かってください。

防府は平野部なので、山口市よりも標高が低いんですよね。だから防府側からのほうがたくさん登らなくちゃいけないんです。

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行きは「一息で登ろう!」というチャレンジ精神が働いて写真は撮ってないんですけど、帰りは「撮影をしよう!」という大義名分のもと何度も足をつきましたよ。ははは。

坂が嫌いだ嫌いだ言ってる割には、最近ちょっとずつ挑戦したいという思いも芽生えてきているので、辛い坂も結構楽しんでたりするんですけど、とにかく一番嫌だったのがトンネルです。

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この佐波山トンネル、狭いし暗いし、下はなんか下水溝の蓋がずーーっと続いててガタガタするし、車が近いしで走り心地最悪なんですよ。まぁトンネルなんてどこもそうじゃん?と言われたらそうなんですけど、佐波山トンネルはさらに嫌な事がありまして…

ここ…出るんです…

地元民で知らないものはいないんじゃないかというくらいの心霊スポットなんです。

私自身ぜんっぜん霊感なんてありませんし、霊体験みたいなものも1ミリも経験してないですけどね。金縛りにもあったことないし!

でも、怖いの苦手なんです!!

ホラー映画のCMを突然流されると本気でイラッとするし、お化け屋敷は目をつぶってやり過ごしますし!
これ書いてる今でさえもちょっと背後が気になりだしてますしブルブル。

そんなお化け嫌いの私は、この不気味なトンネルがほんとに怖くて。
車では何度も通っているんですが、生身の体をむき出しにして走行したことはないのでめちゃくちゃ怖かった…

早く抜け出したいのに、狭いし暗いしガタガタだしでスピードを出せないというジレンマ地獄でした。

「幽霊なんて居るわけ無いじゃん!プークスクス」って思われるかもしれませんが、不気味なもんは不気味なんだからしょうがないじゃんっ

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実はこのトンネルのすぐ上が、焼き場なんですよ。
マジですこれ。もう笑うしか無いくらい怖い。

心霊スポット好きの自転車乗りの皆さんにおすすめスポットです…(ヽ’ω`)

山口と自転車の話

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どこかで書きたいなぁーと思っていたことなので、ここでつらつらっと書いておこうと思います。

山口での自転車に対する認識の話。

「山口での〜」って大きく括ってしまうと、県民全てを巻き込んでしまって申し訳ない思いなのですが、便宜上使わせて頂きますね。

まず、滞在期間中、たった数日ではありましたが1台もロードバイクを見かけていません。
もちろんロードバイクを探して町を練り歩いた訳でもないですから、なんだその偏見はと思われても仕方ないんですけど、東京でもどこでも好きなものって目に入ってくるじゃないですか。

東京で家から外に出ると、必ず1台位はロードバイクとすれ違いますし、ましてやクロスバイクなら何台も見かけると思うんです。

別にスポーツタイプの自転車を見かけることが凄い事で、都会だからだ!とは思ってません。

見かけるということは、乗っている人が多いということで、それは自転車が走りやすい環境が出来ているということだと思うんですよ。

東京でも「自転車に対して優しくない!」と思う出来事は何度も経験しましたし、不満点も物凄いあるとは思うんですけど、その比では無かったなと感じたんです。山口では。

「自転車は左側通行で、車道を走る」なんて少しでも自転車に興味のある人にとっては常識中の常識だと思うのですが、それを知らない人がほとんどです。(まぁこれに関しては何処でもそうなんでしょうけどね。)

車道を走ろうものならクラクションを平気で鳴らしてきます。
危険走向なんてしてませんよ、普通に左側の車道を走っていただけです。

そもそもが道幅も狭いんで、車側の立場からしたら邪魔以外の何物でもない気持ちも分かります。
それでも、「自転車は車道」という知識を持っていればクラクションなんて鳴らさないと思うんですよね…

1日で3回も鳴らされて、「あぁもうそういう土地なんだなー」と思って申し訳ないですが歩道を拝借させて頂きましたが、歩道も歩道で街路樹の根っこがアスファルトを押し上げていたりして凸凹。

そこで思ったんです、「自転車が走るということを全く想定していない道のつくりだな」って。

山口だけがそうで、山口全土が自転車に優しくない訳じゃないというのは大前提ですけどね。

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ただ、大分県にも行ったのですが、その時自転車専用レーンが市街地に出来ていたので、「あぁ羨ましいな」と思ったんです。
たった1日でしたがたくさんのロードバイクやクロスバイクを見かけましたし。

東京だけが自転車に対する認識が進んでいる訳ではない、ということが分かって余計悲しくなったというか。

大分県に関しては、平成15年の日本経済新聞社のサイクリングロードランキングで1位を獲得した「メイプル耶馬サイクリングロード」の影響も少しはあるのかなーと思いましたけど、どうなんでしょうね。あれ、中津市ですしね…。

興味のないことに興味を持て!なんて言えませんから、もっと自転車に優しくして!自転車を知って!と強制もできませんが、日本全国で自転車に対する認識がもうちょっと広まればいいのになーと思った次第です。