狭山・所沢ポタ〜荒幡富士〜

ポタリング

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ランドナー納車から1週間。出社前のサイクリングなどで乗り回してどんどん魅了されているわけですが、待ちに待った日曜日。またランドナーとともに迷子になりに出かけます。

今回は多摩湖〜狭山〜所沢あたりをウロウロすることに。

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まずはお馴染みの多摩湖。でも、エンペラーで訪れるのは初めて。旅の友が違えば、いつものコースでも新鮮です。今まで乗ってきた自転車たち全てで多摩湖には来ていますが、最後の坂が一番楽だったかも。あんなに太いタイヤのくせにスイスイとのぼるエンペラー。侮りがたし。

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多摩湖を半周し、狭山湖へ。隣り合わせの湖なのにどうしてこうも雰囲気が違うのか。多摩湖のにぎやかさとは反対に穏やかな空気が流れます。個人的にはこちらのほうがずっと好き。景色の華々しさと美しさは多摩湖に軍配があがるけど、のどかで少し寂しげな空気が流れるこちらのほうがどこか落ち着くのです。

そしてこういう景色にランドナーは映えます。しばし愛車をぼーっと眺めていました。

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狭山湖からは、適当に。エンペラーと私の気の向くまま走ります。
真夏日のこの日も、自転車で走っていれば風を感じ涼しいといえど、やっぱり木陰があるとつられてしまいます。木々に覆われて風通しがいい道はこの季節最大の納涼空間。

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適当に走っていたら小手指駅にぶつかりました。
そういえば。と思い出して駅の北側へ。まだ板橋区民のころ一度訪れて定休日だったお店があるのです。

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抹茶を使ったスイーツが有名なお店。店内は手前に販売スペースが有り、奥に喫茶スペースが。抹茶のアイスフロートを注文してみました。濃厚なグリーンティーにこれまた濃厚な抹茶アイスがのっている抹茶尽くしの一品。甘すぎず、さっぱりとした味わいで、夏にぴったりなデザートです。

すっかり体の中からひえひえになったところで、また迷子再開。
南下しながら気になる道を進んでいくと赤い鳥居が見えてきました。ここで、「あ!」と記憶が一気に蘇りました。自転車乗りにはお馴染みのNHKの番組「こころ旅」の埼玉編で、火野さんが立ち止まった場所「岩崎弁財天」。

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赤い睡蓮を見て「こんな色もあるんやなぁ」とつぶやいていた火野さん。たしかに白や薄ピンクのイメージがありますが、濃い赤色。というか紅色といったほうが近いかな。

そういえば、この睡蓮で立ち止まったのはたしか「荒幡富士」を目指す回だったなと思い、行ってみることに。

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住宅街を抜け、なんとなく荒幡富士の方向へ進んでいると、案内板が。指す方向は未舗装路。これは行くしかないでしょう!なんたってランドナー。こんな道もおまかせ。冒険心に火がつき、砂利道を進んでみることにしました。

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うーむ、さすが画になる。林道とランドナーの相性といったらどんな絵画にも負けない美しさがありますね!

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急勾配な道などは押し歩き、抜け出たのは目的地「荒幡富士」。
ここで火野さんも「トウチャコ」してました。

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まずは浅間社に挨拶をしてから、富士を登ります。いきなり猿田彦神を祀った祠が。これはお参りしておきます。猿田彦は天孫降臨の際の道案内役として登場することから、道の神、旅の神として信仰されています。さらに私の大好きな庚申信仰や道祖神などとも集合しているので、なんだかとっても好きな神なのです。だからご挨拶。

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あっというまに山頂に到着してしまいました。風がふわーっと抜けてとても気持ちがいい。西武園ゆうえんちが遠くに見えます。空気が澄んでいる時は本物の富士山も見えるようです。

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荒幡富士を後にし、帰宅する方向へまた適当に走っていると、都立狭山公園にぶつかりました。本当は左折し普通に帰ろうかと思っていたのですが、西武多摩湖線をくぐるトンネルの先に、ステキな森を見てしまってついつい吸い込まれてしまいました。私のエンペラーさんは渋い緑にブラウンでまとめているので、森のなかに入ると同化してしまいそうにも思うのですが、造形が美しすぎて一際目立ってしまいますね!!

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気持ちがいい公園内を走っていると、池があったので立ち止まって写真を撮っていました。すると、後ろから公園の管理の方(?)が「どこから来たの?」と声を掛けてくださいました。宅部池という名前だけど、「たっちゃん池」とも呼ばれていて、その昔たっちゃんという少年がここで溺れ死んだからそう呼ばれてるんだとか。なんという悲しい話。。。

外来種撲滅のためかいぼりをしたけど、また直ぐに人が亀などを放してしまい、生態系が崩れてしまっていることなども教えて下さいました。聞いてないけど教えてくれるこの時間、私結構好きです。フィールドワーカーみたいで。

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この滝見橋は多摩湖から流れ落ちる水が滝のようだったからその名前がついたんだそう。そして昔は水も綺麗でよくここで川遊びをしていたとか。これも全ておじさんからの教えていただきました。
この滝は上から見たことがありましたが、下からみるとまた全然違って見えますね。

多摩湖にはなんども来ているのに、狭山公園には入ったことがなかったのですが、坂が登り始める直前の狭山公園の入口で自転車が吸い込まれていたのはここにつながっていたからなんだな〜と。こんなに気持ちのいい公園ならそりゃぁ吸い込まれるわけだ、と気が付きました。

ランドナーに乗ってから明らかに色んなことが変わっている気がします。本当におおらかな気持ちで、風の向くまま気の向くまま。今までずっと通ってきた道でさえ、角度を変えてみることができ、新しい発見がゾクゾクと出てくるのです。

自転車が変われば見え方が変わるのは、単に今の私とランドナーの相性があっているからなのか、ランドナーに乗れば誰しもがそうなるのかはは定かではありませんが、ともかくスピードを重視しない旅人には最適な自転車だと思います。