2015.7.31
この夏、青春18切符を利用して色々と旅を楽しんできたのでそのまとめを。
まずは日光から。
言わずと知れた世界遺産を有する、関東の一大観光地ですが、まだ一度も行ったことがなかったのです。
日光駅着 7:45
徒歩で119号線を歩き始める。憾満が淵を目指す。
ずっと緩やかな登りでここが山間地だと実感。
大谷川にぶつかると目の前に現れる神橋。
日光山への入口に架かる、二荒山神社の建造物。木造の朱塗でとても美しい橋です。
日本三奇橋の一つ。重文指定。
橋もさることながら、大谷川の水の綺麗さに感嘆。もし私の死因が溺死で決まっているとしたらここで溺れるなら本望ですランキング今の所一位。
ここからは大谷川沿いを歩きます。
川が近くにあるだけで、すごく涼しい。そのまま国道を少し歩いたら、川沿いにそれる道が出てくるのでそちらに進路をとります。
国道から反れるだけで、途端に穏やかな道となり、川の流れる音と蝉の声しか聞こえてきません。
都会の雑踏を歩く時はイヤホンで音楽を聴きながら歩いたりもしますが、旅先では町の音も思い出の一つとなります。五感で感じる旅ですね。
男体山から噴出した溶岩によってできた奇勝で、晃海僧正によって造立された不動明王の石像の真言(咒文)の最後の句から「かんまん」の名がついたといわれています。
この辺りは川の流れがかなり急ですね。ここに落ちたら冗談抜きで溺死ですね。ははは。
これを見るためにここまで来ました。アメリカ人の友人が地蔵に興味を持っていると言う話を聞いてから、出先で地蔵を見つけるたびに写真に収めていたら、私自身も興味が出てきたんです。
それでここは絶対行きたいと、楽しみにしていたスポットの一つ。
約70体の地蔵がズラッと並んでいます。数えるたびに数が変わっていることから化地蔵とも呼ばれているそうです。
いやぁ、壮観です。今回の旅、幸先の良いスタートがきれました。
明治32(1899)年から昭和22年まで3代にわたる天皇・皇太子が利用した御用邸で、江戸・明治・大正と三時代の建築様式をもつ集合建築群です。
見所ごとに解説員の方がいらっしゃるのですが、その中のお一人がすごく話好きの方のようで、色々と教えてくださいました。
人の思い出に(特に旅先で)残るような人になりたいな、と思うので憧れます。
記憶に残るんじゃなくて、思い出に残るのがミソです。
お休み処には、皇室に献上しているお菓子日の輪が食べられます。
ここ以外ではお店で食べることはできないそうなので、御用邸に訪れた際は休憩を兼ねて是非。
実はもうこの時点で来て良かった度100%だったんですが、日光観光と言えば、これからが本番です。
総本社だし、日光の代名詞だし、行ったこと無いなら行っておく価値は充分にある場所なのは間違いないです。
ただ、やっぱり、日曜日のお父さん気質があるので、人が沢山いるとそれだけで凪いじゃうんですよ、気分が。
人にぶつからないようにとか、立ち止まらないようにとか、人の話し声とか、集中力が散漫で、良いところを発見出来ない。
もはや「無」
ただただ見所を消化していく作業。
今回の旅の内、拝観料が群を抜いて高いのですが、群を抜いて心に残らなかったな、と思いました。
ただ、おお!と思ったのは鳴き竜。
顔のところで木を打ち鳴らした時だけ、建物全体と共鳴し、音を響き渡らせるんです。1メートル離れただけでもう響かない。
これを見るために1300円払ったと思おう。
二荒山神社の別宮で、田切姫が祀られている滝尾神社を目指します。
緩やかな登りを約1kmほど進みます。
この道が良い!
まぁただの山道っちゃそうなんですが、東照宮の喧騒から逃げるようにこちらに来た身としてはこの静けさが身に染み入る。
ひぐらしの鳴き声と小川のせせらぎのみの音空間は癒されます。
道すがらも、転々と見所があり、飽きずに歩くことができます。
着いた先に広がる、白糸の滝。
ほんっとにヒンヤリとした空気が一帯に流れ、これを見るだけでも暑い中上り歩く意味は大いにありました。
滝のさらに上に滝尾神社が鎮座しています。
楼門前のこの鳥居は、額束に穴が開いていて、この穴に向かって小石を投げ通せるかどうかで運試をする、というもの。
かなり難しいようです。
こちらが滝尾神社。
二荒山神社の別宮で、大己貴の妃神田切姫命が祀られています。
本当に静かで、神聖な雰囲気。
本殿の奥には三本杉があり、ここに田切姫が降臨したと伝えられています。
この三本杉を小さいとバカにした人が祟られたと言われてます。こわー
東照宮にあれだけの人が居たのに、滝尾神社には片手で数える程しか人がいなかったのですが、如何に東照宮がファッション的観光名所なのかがよくわかった気がします。
「日光といえば東照宮」と、多くの人が思うのでしょう(私もそうですし)
実際行ってみると、土地自体の素晴らしさに日光が好かれる理由があるのだろうなとおもいました。
『世界遺産』というブランドで、靄がかかったように見えにくくなっている日光の本来の良さを垣間見れた楽しい旅となりました。また訪れたいです。