2015.3.23
今回は埼玉県比企郡吉見町の遺跡、吉見百穴に行って来ました。
完全な曇天…いや、これ雨降ってるね…?という天気の中出発。
今回のルートは秩父に行った時とほぼ同じ。荒川北上後、国道254に入ります。
いやー、それにしても、普通に雨降ってる(笑)
引き返すか?と思ったけど、予報では晴れるみたいなので、tenki.jpを信じ進みます。
秩父と同じ写真ではない!しかし全く同じ場所だった!
国道254号線は歩道に自転車走行可能な道路が設けてあります。
これが引いてあるからといって、車道は走ってはダメというわけでなくて、原則は車道なのですよ。
しかしまー、交通量は多くトラックがビュンビュン飛ばしますし、路肩も狭いので
そんなにスピードを出さないのなら、歩道側でのんびり行って良いと思います。
とにかく歩行者優先で。これを念頭に。安全・楽しく・ストレスフリー!
さて、同じ道かつ単調なので内容はぶっとばして、突然の県道345号線。
途端に車通りが少なくなります。
路肩は狭いですが、車通りがないので快適です。
「百穴前」という交差点で右折。なんともわかりやすい交差点。
吉見町へ入りました!
わーい着いたー!とワクワクしていた直後に視界に飛び込んできた異様な風景。
この時の私の胸のときめき具合と言ったら…。
正直これが一番テンション上がってました。
後で調べたら「岩窟ホテル」と呼ばれる、知る人ぞ知る名所?心霊スポット?の様なものらしい。
明治37年から大正14年に高橋峰吉という一人の男性がノミを使って崖を削り21年の歳月をかけて内部に部屋を作ったこの岩窟ホテル。
自然の岩を削り人工的な柵を付けてるビジュアルと、手前の広場の寂れた遊具…
廃墟などのディープスポット好きには堪らないですよねー!
興奮冷めやらぬまま先へ進むとほんの数メートルでまた気になる建物が。
こちらは「岩室観音」
一見すると、山門や楼門のように見えますが、実は2階建ての観音堂です。
一回の脇には、岩を穿って作られた岩屋があり、そのなかには四国八十八箇所を同じご利益があるという石仏が並んでいます。
観音堂の北側は崖になっていて、登り切ると松山城跡につながっているそうです。
着いた途端にワクワクするものを立て続けに見てお腹いっぱいになりそうでしたが、
まだメインディッシュが残っています。
岩室観音から目と鼻の先。
国の指定史跡「吉見百穴」。古墳時代後期の横穴墓群の遺跡です。
穴がいっぱい!異様な光景ですねー。
穴の数は219個と言われていて、このような遺跡としては日本一の規模だそうです。
穴1つの入り口は約直径1メートルくらいですが、内部はもう少し広く作られています。
江戸時代から存在は知られており、明治時代に大規模な発掘が行われました。
その際、「コロポックルの住処説」が語られていたそうですが、後になって実際は集団墓地で有ることが判明しました。
うーん、コロポックルの住処だったら夢があってよかったなー。
百穴の下には、太平洋戦争中に地下軍需工場が建設されました。
ここで飛行機を作る計画があったそうです。しかし、計画は完遂せず終わってしまったようです。
その軍需工場への入口部分が残っていて、中に入ることが出来ます。
いつもそうなんですけど、洞窟大好きなのにめちゃくちゃ怖い!
音もなく、光も薄く、封鎖されてる感じって怖くないですか…。
あの柵の向こうに何か居たらどうしよう…とか考えたらもう…
誰かと一緒に行くことをおすすめします!
ここで帰ろうかな〜と思っていたんですが、売店のおばちゃんが親切にいろいろと地図を広げながら教えてくれたので、せっかくですしもう少し回ってみることにしました。
吉見百穴へ行く分かれ道まで戻り、もう一方の道へ。
ここは上りですが、距離も短く勾配もキツくないので普通に登れます。
道なりに進むと、県道271号にぶつかるので右折。
あとはなんとなく進むと「吉見観音」に到着。
正式名称は「安楽寺」この仁王門と、
本堂と
三重塔が埼玉県指定文化財になっています。
安楽寺の脇に伸びる坂道を上り、道なりに進むと湖が見えてきます。
水田の灌漑用につくられた周囲約2kmの八丁湖。
湖の周りは遊歩道となっていますが、自転車は乗り入れ不可です。
静かな湖畔でぼーーっとしていると時間を忘れます。
八丁湖から南に下り、県道27号沿いにある道の駅「いちごの里よしみ」
吉見町の特産品いちごを全面に押し出しまくった道の駅です。
いちご狩りができるビニールハウスまであります。
結構寒かったんですが、やっぱり食べちゃうソフトクリーム。
いちご単体のにしたんですが、酸味が強め系だったので、バニラとのミックスにすると
まろやかになってさらーに美味しくなりそうだな、と思いました。
おみやげにはもちろんいちご大福!
いちごの酸味とあんこの甘さのマッチングが絶品でした。
都心からは約45kmくらいで行ける吉見町。
歴史的な史跡と、なぞの珍名所がわくわくさせてくれますが、
町全体はのんびりした雰囲気です。
しっかりした見所がありつつも、ゆっくりした時間が流れる町が
癒やされるのに調度いい町でした。