2012.10.11
アニメや映画の世界に入ったような気分になれるのどかなテーマパークみたいでわくわくします!
江戸東京たてもの園は、失われつつある江戸・東京の歴史的な建物を移築保存して展示する目的で作られた野外博物館です。
この日は、「東京大茶会」が開催されていたので、入園料が無料!
普段は400円かかるので、これはお得!
入園無料だからなのか、単に連休中だからなのか、人が多かったです。
こちらのビジターセンター(旧光華殿)が、出入口になっているのですが、入口前の道の自転車の量!
これさらに奥までずらーーっと続いています。
とはいっても、初めて行ったので休みの日はいつもこんなかんじなのかもしれないのですが…
たてもの園は小金井公園の中の一部として設置されています。
1954年から1991年までは、小金井公園内に古代住居や江戸時代の農家を移築・展示する武蔵野郷土館という施設があったそうですが、両国の江戸東京博物館の開館に合わせて武蔵野郷土館を拡充する形で1993年に開園したそうです。
江戸東京博物館の分館という形になるのですね。
高い文化的価値がありながら現地保存が困難となった江戸時代から昭和初期までの29棟の建造物が移築復元し展示されています。
多くの建物の中に実際入ることができるので、隅々まで観察することができます。
豪華な洋装だったり、格式ある雰囲気なので、お金持ちの人の家にお邪魔するような気持ちになりした(笑)
もしくは、旅館に泊まりに来たような、ワクワクドキドキ感。
園内は、センターゾーン、西ゾーン、東ゾーンの3つに分かれ、それぞれ違ったテーマの建物が展示されています。
センターゾーンは、出入口になるビジターセンターを含め、格式ある歴史的建物が展示されています。
旧自証院霊屋。
3代将軍徳川家光の側室自証院(お振りの方)を祀った霊屋。東京都の文化財指定を受けています。
近くで見ると鮮やかな彩色や彫刻が施されていて目を奪われます。
高橋是清邸。
二・二六事件で暗殺された政治家・高橋是清の邸宅で、この2階が事件現場だそうです。
和風邸宅に窓ガラスを使った初期の事例で、今現在展示されている窓ガラスのガラスも明治時代のものだそうです。
この日は、茶会の会場になっていたので中に入ることは出来なかった…というか、入れたのかもしれないのですが、入りにくかったので外観だけ見てきました。
「千と千尋の神隠し」で千尋が寝泊まりしていた場所のモデルにもなっているそうです。
次回行くときは是非2階へ行ってみたい!
東ゾーンは、昔の商家や銭湯、居酒屋などの下町の町並みが再現されています。
万世橋交番。
万世橋のたもと、旧万世橋駅の傍にあった煉瓦造の交番で、移築の時はトレーラーでそっくりそのまま運んだそうです。
村上精華堂。化粧品屋さんです。
昭和前期には、化粧用クリーム・ツバキ油や香水などを作って卸売や小売を行なっていたそうです。
当時としてはとてもモダンな造りらしいです。今見ても十分オシャレですもんね。
個人的にデパートの1階に壁を感じてしまっているのですが、村上精華堂もそんな感じなのかなーとちょっと思いました。(いい意味で言ってますよ。格式高いというか、ね。)
武居三省堂。文具屋さんです。
当初は書道用品の卸をやっていたらしいのですが、後に小売店に変わったそうです。
左手に並ぶこの引き出し、「千と千尋の神隠し」で出てくる釜爺がいるところのモデルになっているんですって。
たしかによく似ている!
鍵屋。鍵を売っている店ではありません、居酒屋です。
いやー、いいですねぇ!こういう居酒屋憧れます。この雰囲気で音質の悪いスピーカーから昭和歌謡が流れてくる中日本酒を…なんて最高ですね!
年齢的に「あの頃を懐かしんで…」という訳ではなくて、疑似体験出来るテーマパークの感覚に近いものがあるのかもしれません。
オシャレなバーなんてところより、こういうところで飲みたい。
と、思っていたらこの鍵屋さん現在もあるんですね!
鶯谷で現在も営業している鍵屋さんの初代の建物が、たてもの園に移築されたそうです。
現在でも江戸居酒文化を継承するその風情を残している居酒屋さんです。
現在の鍵屋の場所はこちら→地図
子宝湯。
こちらも「千と千尋の神隠し」のモデルとなってる銭湯です。
当時の銭湯は、2万円で建つと言われていたのですが、この子宝湯は4〜5万円をかけて建てられた豪華な銭湯なんだそうです。
神社仏閣を思わせる大型の唐破風や、玄関上の七福神の彫刻、脱衣所の格天井など贅をつくした造りとなっています。
西ゾーンは武蔵野の農家と山手通りに面して様々な建築様式の住宅が展示されています。
照明設備が発達していなかった当時、最も安定した照度を得るために2階の大きな窓から光を採ることが出来るように摺りガラスが使われています。
前川國男邸。モダニズム建築家の前川國男が1942年に建てた自邸です。
戦時体制下で建築資材の入手が困難な時期に竣工しているそうです。
外観は切妻屋根の和風ですが、内部は吹抜けの今を中心にロフト風の2階を配したダイナミックな空間構成になっています。
田園調布の家(大川邸)。
まさかの外観を撮り忘れるという大失態なので内部でお送りします…
「田園都市」の理想のもと開発された近郊住宅地に建てられた大正期の洋風郊外住宅です。
当時としては珍しく全室が洋間となっています。
老舗大企業の社長が住んでそうな家ですな。
ブランデーとか飲むんでしょうね、ふかふかのソファーで。
東京都交通局7500形電車 7514号。ワンマン化改造を受けなかったため、製造時の原型が留められているものだそうです。中に入れるようになっていて、子供たちに人気のスポットになっているようでした。
ボンネットバス いすゞTSD43。
前までは園内を遊覧運行していたそうなのですが、現在では老朽化などの問題で運転していないそうです。
何回か出てきましたけど、たてもの園はジブリアニメのモデルになっている場所が多いです。
宮崎駿監督もよく訪れている場所だそうです。
確かにアニメの中に迷い込んだような気分になれる場所がたくさんあります。
私のような若輩者からしてみれば、実際に使われていた建物とあっても、なかなか現実感が湧きません。
「テレビや映画で見たことがある」というミーハー精神に近いものがあるんでしょう。
それでも、映像でみるものより、実物を見たり触ったりするほうが、少しでも展示されている建物が使われていた当時に近づける気がします。
ちなみにシンボルキャラクターの「えどまる」も宮崎駿監督のデザインなんですって。
ミュージアムショップにキーホルダーやぬいぐるみが売られていたのでお土産にもってこいですね。
江戸東京たてもの園はこちら→地図