2015.8.24
前回からの続き。いよいよ出雲市を観光します。
出雲旅二日目のこの日も快晴に恵まれてスタートです。
早朝の清々しい風を受けながらまず向かったのは、「長浜神社」
長浜神社の主祭神は、「八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)」。
出雲国神話の中の、海のむこうの土地に綱をかけて引き寄せ大地を造ったという「国引神話」の主人公がこの神様です。
綱をかけて引いたというところから、綱引きの祖とされ、転じてスポーツ上達や不動産守護などにご利益があるとされています。
また、「引き寄せる」から、幸せや結婚、お金などのお願い事を引き寄せる神としても信仰されているそうです。
ところで、出雲で神社巡りをする際に注目したいものが有ります。
それが狛犬です。
今にも飛びかかってきそうなポーズをとっている構え獅子型の狛犬が多く見られるのもこの地方の特徴です。
狛犬って今までそんなに注視してなかったんですが、この機会に少し調べてみた処たくさんの種類や分類があり、物凄く興味深い。また新たにハマりそうです。。。
それにしても、この構え獅子の後ろ側可愛い。セクシーおしり。
長浜神社から北へ向かえば、出雲の一大観光名所、出雲大社があります。
神戸川沿いが走れそうだったので、川沿いに北上してみることに。
雄大な山々に向かって走っていくこの感じ、ほんとに開放的で気持ちいいです。
こちらの建造物は、旧大社駅舎。
出雲大社の門前町にふさわしい、純日本風の木造平屋建てで、一見すると駅には見えません。お屋敷みたいです。
大正時代に新しく改築されたこの駅舎の内部は、大正浪漫の雰囲気が色濃く残っており、とても美しいです。
ホームや線路跡も残されており、当時の様子を窺い知ることが出来ます。
2004年には、国の重要文化財に指定されています。
さて、いよいよ出雲大社が近づいて参りました。
言わずと知れた、出雲大社。さすがに観光客が沢山いました。
出雲大社の創建は、日本神話にその伝承が語られています。
なんやかんやあって地上世界を収めていた大国主の元に、天上の国の神が「国を譲りなさい」とやってくる。
そこから微かに抵抗を試みてみる国神たちであったが、まったく歯が立たず諦めて国を譲ることに。
その時、「国を譲るかわりに、あなた方が住んでいる処のように空高く立派な宮を建ててくれればそこに身を隠し暮らしていきます」
と言って作られた宮が、出雲大社なのです。
出雲大社の参道を歩く時、注目したいのが高低差です。
この木造の鳥居まで、参道は上り坂になっているのですが、
鳥居をくぐった先はなんと下り坂になっているのです。
普通神社は、小高い場所に位置し、太陽の方角である南か西を向いているのが一般的。
なので大体参道は上り坂になっているのが普通なのですが、出雲大社は思いっきり下っているのです。
訪れる前は体感できないくらいの微妙な下りかな〜と思っていたんですが、目視ではっきりわかるほど傾斜があります。
理由は諸説あるそうですが、元々この辺りは湾になっていて砂浜が広がっていました。その砂浜が作る緩やかな傾斜がそのまま参道のとなり今も残っているそうです。
現在、出雲大社は60年に一度の式年遷宮のため、改修作業中の建物がいくつかありました。平成28年には遷宮は終了します。
出雲大社周辺には沢山のお土産やさんとともに、お蕎麦屋さんが軒を連ねています。
出雲そばは、殻のついたそばの実をそのまま製粉するため、色が黒っぽいのが特徴です。
実家に帰った時に絶対行くマイベストオブお蕎麦屋さんがあるのですが、そこのお蕎麦も出雲式。大好きなんですよね〜出雲そば。
出雲そばの中でも、ポピュラーな割子そば。丸い器がいくつか重なっていて、それぞれ乗っている薬味などが異なります。
いろんな味が楽しめて楽しいし、美味しい!
腹ごしらえも終え、次なる古事記に登場する場所「稲佐の浜」へ向かいます。
出雲大社の西方1kmにある海岸で、国譲り、国引きの神話で知られる浜です。
ひときわ目立つこの島は、神仏集合の頃まで弁天様が祀られていたため「弁天島」と呼ばれています。
稲佐の浜から、少し山側へ入った処の民家が立ち並ぶ一角に「屏風岩」があります。こ、こんなところに?!ってとこにあります、ほんと 笑
ここは天上の国の使者タケミカヅチとオオクニヌシが国譲りの話し合いを行った場所なのだそうです。
稲佐の浜に来て、たまたま見つけた自転車道。
これは走って見るっきゃない!ということで帰路のついでに走ってみました。
出雲路自転車道は、宍道湖の西の端辺りから、稲佐の浜までを結ぶ30.9kmの自転車道です。
稲佐の浜から、旅の終着点出雲市駅辺りまで走りました。
最初、道路の繋ぎ目がガッタガタだったりしてストレスフル過ぎて「もう辞めようかな…」と思ったりもしたのですが、なんとか乗り切りました。
その後も路面状況は格段に良くなるわけでは無いですが、のんびり走るのには許容範囲って感じです。
普通に歩道っぽいところを走ったり、めちゃくちゃ細い道を走ったりする感じなので、ロードバイクでがんがん進むのには向いて無いですね。
地元の方々の生活道路に近い感じなのかもしれません。
自転車道を抜け、出雲市駅から山口駅まで、また電車に揺られ帰ります。
隣の県出身ながら、人生初の出雲でしたが、とてもいい旅になりました。
実際は記事に書ききれなかった神社にもたくさん訪問しています。
なんとなく走っていてなんとなく見つけた神社がどれもこれも雰囲気の良い場所ばかり。
これといった目的なく訪れても確実に良い出会いがある土地だと思います。